現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 雨の日は2メートル早くブレーキをかけよう!

ここから本文です

雨の日は2メートル早くブレーキをかけよう!

掲載 3
雨の日は2メートル早くブレーキをかけよう!

思ったよりブレーキが効かないのはナゼ?

 仕方なく雨の日にバイクで走っていて、不安に感じるコトはいくつもありますが「思ったよりブレーキが効かない」こともそのひとつです。もちろん路面が濡れていてタイヤが滑りやすいので、晴れた日と同じように強くブレーキをかけるライダーは少ないと思います。

【画像】ドキドキ!! 雨の日のブレーキングの画像をもっと見る(19枚)

 晴天時よりソ~っとかけているとはいえ、思った以上にブレーキが効かなくて、慌ててレバーを強く握ったら突然ガツンと強く効いてしまい、それこそタイヤがスリップするかと思ってドキドキした、という経験はないでしょうか?

 バイクが減速するために主体となるのは、車種にもよりますが基本的にはフロントブレーキです。そして近年のバイクは原付1種のスクーターを除けば、ほとんどの車両が前輪にディスクブレーキを装備しており、十分以上に強力な制動力を持っています。

 にもかかわらず、雨天時にブレーキの効きが悪く感じるのはナゼでしょう?

 もちろん濡れた路面とタイヤのグリップ力が下っているのも原因のひとつではありますが、レースのようなハイスピードならともかく、慎重にゆっくり走っている速度域なら、さほどブレーキの効きに大きな影響はありません。

 じつは、ブレーキの効きが悪くなるのは「ディスクローターが濡れている」ことが最大の原因です。そう言われれば当たり前のようにも感じますが……。

 油圧式のディスクブレーキは、ブレーキレバーを握ってマスタシリンダーで発生した油圧がブレーキキャリパーのピストンを押し出し、ブレーキパッドをディスクローターに押し付けた摩擦力によってホイール(=タイヤ)の回転を止める仕組みになっています。

 雨天時は走行中に雨粒や路面から巻き上げた水がディスクローターに付着します。そしてディスクローター全体がベッタリ濡れると「水の膜」となり、ブレーキレバーを握ってブレーキパッドを押し付けても摩擦力が発生しない状態になってしまうのです。

ディスクの「水の膜」を掻き落とせば問題ナシ!

 ディスクローターが濡れて「水の膜」ができた状態は、ブレーキの効きが悪い……というよりも、ほとんどブレーキが効きません。

 しかしブレーキレバーを握ってブレーキパッドが押し付けられた状態でタイヤが回転すると、ブレーキパッドが水の膜を掻き落としていきます。そしてタイヤが1回転すれば水の膜がほとんどなくなるため、ここから実際にブレーキが効き始めるのです。

 前述したように、「ブレーキをかけたけど効かない」→「慌ててブレーキレバーを強く握る」という操作をすると、その時にタイヤが1回転していたら思った以上にガツンと強くブレーキが効いてしまうので、コレはけっこう危険です。

 それを避けるには、いつもより(晴天時より)タイヤ1回転分早くブレーキをかけ始めて、あらかじめディスクローターの水滴(水の膜)を掻き落とすことが得策です。そうすれば、その後は普段とほぼ同じようにブレーキが効くワケです。

 とはいえ、走行中にタイヤの回転を数えることはできません。そこでタイヤ1回転を走行距離に置き換えると「おおむね2メートル」と考えれば大丈夫です。

 排気量の大小に関わらず、ロードスポーツ車は前輪が17インチのモデルが多く、タイヤの外径はおおむね600mm弱です。するとタイヤの外周、すなわち前輪1回転で走る距離は600mm×3.14(円周率)=1884mmなので、余裕を見て「おおむね2メートル」と覚えておけば良いでしょう。

 もちろん前輪のサイズによって1回転の走行距離は変わります。たとえばオフロードモデルのホンダ「CRF250ラリー」は21インチなので1回転で約2177mm、また「モンキー125」は12インチで1回転約1485mmですが、ここで厳密な距離にこだわる必要はありません。

 ちなみに、速度40km/hだと2メートル走るのに要する時間はわずか0.18秒です。なので雨の日はブレーキのかけ始めのホンの一瞬はブレーキがほとんど効かないけれど、約2メートル早くブレーキをかけ始めれば、その後は普通にブレーキが効くということを知っておきましょう。

 これで、ドキッとする要因をひとつ減らすコトができます。

こんな記事も読まれています

BEVが急速に普及したタイで成長鈍化の予想! それでも中国メーカーが押し寄せるのは日本進出への布石か
BEVが急速に普及したタイで成長鈍化の予想! それでも中国メーカーが押し寄せるのは日本進出への布石か
WEB CARTOP
[15秒でわかる]オペルの新型コンパクトSUV『フロンテラ』...EVは航続400km
[15秒でわかる]オペルの新型コンパクトSUV『フロンテラ』...EVは航続400km
レスポンス
車内でWi-Fi使い放題! スマホでキーのオン/オフも! 三菱ekクロスEVが進化したぜ!
車内でWi-Fi使い放題! スマホでキーのオン/オフも! 三菱ekクロスEVが進化したぜ!
ベストカーWeb
[15秒でわかる]メルセデスベンツ『G580 with EQ Technology』…完全電動の新型オフローダー
[15秒でわかる]メルセデスベンツ『G580 with EQ Technology』…完全電動の新型オフローダー
レスポンス
AMG製高性能オープントップ 新型「メルセデスAMG CLE 53 カブリオ」今秋登場
AMG製高性能オープントップ 新型「メルセデスAMG CLE 53 カブリオ」今秋登場
AutoBild Japan
成田空港でジムニーシエラのブロックキット販売開始…出国審査後フロア
成田空港でジムニーシエラのブロックキット販売開始…出国審査後フロア
レスポンス
ホンダ「“2シーター”軽量スポーツカー」登場! 鮮烈レッド&MT採用の超スポーティ仕様! 約35年前の「CR-X」米で高額落札
ホンダ「“2シーター”軽量スポーツカー」登場! 鮮烈レッド&MT採用の超スポーティ仕様! 約35年前の「CR-X」米で高額落札
くるまのニュース
【独占速報】ヤマハXSR900 GP試乗「サーキット編」YZR500デザインなら、スーパースポーツを追い回せる!?
【独占速報】ヤマハXSR900 GP試乗「サーキット編」YZR500デザインなら、スーパースポーツを追い回せる!?
モーサイ
大阪シティバス「バス1日乗車券」にWEB版が登場…より使いやすく
大阪シティバス「バス1日乗車券」にWEB版が登場…より使いやすく
レスポンス
1泊3千円!?「高速道SA」にホテル存在ッ!? 「一般道に降りずに寝るのサイコー!」 注目の"飲み放付き"の施設、連休は混んだ?
1泊3千円!?「高速道SA」にホテル存在ッ!? 「一般道に降りずに寝るのサイコー!」 注目の"飲み放付き"の施設、連休は混んだ?
くるまのニュース
ヤマハの電動アシスト自転車が体感できるショールーム! みなとみらいに「Yamaha E-Ride Base」がオープン
ヤマハの電動アシスト自転車が体感できるショールーム! みなとみらいに「Yamaha E-Ride Base」がオープン
バイクのニュース
カスタムの要! 1ピース vs 2ピース、ホイールの構造を徹底解説~カスタムHOW TO~
カスタムの要! 1ピース vs 2ピース、ホイールの構造を徹底解説~カスタムHOW TO~
レスポンス
【10年ひと昔の新車】アウディ S6/S7は、ハイテク満載の新型V8エンジンを搭載した
【10年ひと昔の新車】アウディ S6/S7は、ハイテク満載の新型V8エンジンを搭載した
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】モーターとエンジンの「いいとこ取り」。時代を先駆けるクラウン・スポーツPHEVの迫力世界
【最新モデル試乗】モーターとエンジンの「いいとこ取り」。時代を先駆けるクラウン・スポーツPHEVの迫力世界
カー・アンド・ドライバー
石橋貴明さん日産アリアに乗るって!! ラジオで豪華ゲストと対談がスゴイ……おじさん世代は見逃せないぞ
石橋貴明さん日産アリアに乗るって!! ラジオで豪華ゲストと対談がスゴイ……おじさん世代は見逃せないぞ
ベストカーWeb
最高出力750PS、最大航続距離は80km!ベントレーがW12の後継となるV8ハイブリッドエンジン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」を導入
最高出力750PS、最大航続距離は80km!ベントレーがW12の後継となるV8ハイブリッドエンジン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」を導入
@DIME
トヨタ新型「商用バン」発表! 6速MT設定も嬉しい! ちょっとビッグな斬新“大口顔”採用の「プロエース」仏に登場へ
トヨタ新型「商用バン」発表! 6速MT設定も嬉しい! ちょっとビッグな斬新“大口顔”採用の「プロエース」仏に登場へ
くるまのニュース
クルマを巡り米中の殴り合い勃発! 中国[EV]に関税100%アップ表明で始まった[米中自動車戦争]の行く末は!?
クルマを巡り米中の殴り合い勃発! 中国[EV]に関税100%アップ表明で始まった[米中自動車戦争]の行く末は!?
ベストカーWeb

みんなのコメント

3件
  • グッ父
    雨の日に注意するのは2メートル早くブレーキを掛ける事ではなく、掛け方を慎重にする事が大切です。そして2割減のスピードで走る事の方が重要だと感じる。
  • ivq********
    間違いですね
    直前だから
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村